お金のやりとりがない「カルト村」で育った女性はいま、お金とどうつきあっているか|芸タメ

2018年06月06日

お金のやりとりがない「カルト村」で育った女性はいま、お金とどうつきあっているか

1: 名無しさん 2018年06月06日 07:00:00 ID:0.net

『カルト村で生まれました。』でマンガ家デビューした高田かやさん。「所有のない社会」を目指すある共同体での暮らしぶりを、労働や空腹、虐待などの過酷な状況まで描いて、反響を呼びました。続編『さよなら、カルト村。』を経て、このたび最新作『お金さま、いらっしゃい!』が上梓されることに。お金とほぼ縁のなかった村を出て、高田さんは今、どんなふうにお金とつきあっているのでしょうか。

【マンガ】カルト村出身の高田さんが、村を出て初めてお給料を手にしたとき

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カルト村を告発するつもりは一切なかった


お金のやりとりがない「カルト村」で育った女性はいま、お金とどうつきあっているか

『お金さま、いらっしゃい!』(高田かや著)

――高田さんにとって3作目の作品である『お金さま、いらっしゃい!』は、かなり産みの苦しみがあったそうですね。今までの作品と比べてどんな点が難しかったですか?

そもそも私は「家で絵を描く仕事をしたい」と思って、クレアコミックエッセイルームに投稿したことがきっかけでデビューできたのですが、1作目の『カルト村で生まれました。』は「自分にしか描けない事柄で自己紹介をするところから始めてみればいいのかな?」という軽い気持ちで、ただ自分の子供時代の思い出を描いただけだったんです。生まれ育った村をプッシュするつもりも、告発するつもりも一切なく(笑)。

2作目(『さよなら、カルト村。思春期から村を出るまで』)も、1作目の続きから村を出た19歳までの思い出をそのまま描いた作品で、私の中では「村の話を描くのはもうこれで最後だ!」と思っていました。

お金のやりとりがない村

でも、今回は「物は共有で、お金のやりとりが一切なかった村にいたからこその、一般社会に出てから感じたお金にまつわるギャップや笑えるエピソードがあるのでは」と担当編集の方から提案され、テーマをリクエストされて描くことも初めてだったし、「あ、また村のことに触れないといけないのか、村の話は自己紹介程度と考えていたのに、自分の思惑とは違ってきてしまったな」と困惑してしまったんですね。

担当編集者に求められた「一般社会とのギャップ」も自分ではあまり感じていませんでしたし、両親や夫のふさおさんに聞いてみても、「お金に対しては初めからきっちりしていたよ」と言われ、「お金をテーマにすること自体がそもそも無理なんじゃないの?」と、どんどん弱気になってしまい……。

それに私は、村にいた頃から考え方がほかの子とはちょっと違っていたみたいで、村の中で浮いた存在だったんです(笑)。だから、一般社会に出てからの生活や考え方も、きっと村出身のほかの人とはかなり違っていたと思うんですけど、私が本にして発表することで、「村出身の子はみんなこうなんだ」と思われて、迷惑をかけてしまうのではないかという心配もありました。

そんなモヤモヤとした気持ちで、「お金」というテーマ自体に疑問を持ったままネームを描いていたので、すっかり迷走してしまって……。でも、担当の方とデニーズで雑談をするうちに、クレジットカードや宝くじの話、リメイク料理の話などお金に関するエピソードをいろいろ思い出してきて、なんとか形にすることができました。

そういえば、「お金」というテーマを提案されたのは、私がデニーズで「おかわり自由でコスパがよい」という理由から、毎回コーヒーしか注文しないということが発端だったんですよ。しかも実はコーヒーが苦手で……(※当時、打ち合わせに利用していたデニーズは飲み放題のドリンクバーを実施していなかった)。デニーズのコーヒーはあまり濃くなかったのでギリギリ飲めましたが(笑)。

デニーズでコーヒーばかり注文した理由

――えっ、そうなんですか。コスパ最優先で選んでいたんですね。

「打ち合わせでコーヒーを飲む私」というのも大人っぽくてけっこう気に入っていましたし、夕食前なのでお腹をいっぱいにしたくなかったこともあって……。自分で払うときはもちろん、ご馳走してもらう場合も、自分の欲望はあまりないので、選ぶ基準はコスパが最優先になってしまいます。

あ、でも最近、コーヒー嫌いは克服できたんです。

――どうやって克服したんですか?

きっかけは去年淡路島の窯元で、小ぶりのコーヒーカップを買ったことです。せっかく良い器を買ったんだから美味しいコーヒーを淹れようと、ふさおさんがコーヒードリッパーを買ってきてきちんと淹れてくれて。それまでは大きなマグカップを使っていたので、いつも飲みきれなかったんですが、その小さなカップで飲むとプレッシャーを感じずに残さず全部飲むことができて、コーヒーがとても美味しく感じるようになったんです。

飲めるようになったら興味が出てきて、出かけた先で喫茶店を探して飲んだり、コーヒー豆屋さんで毎週おすすめの豆を買うようになり……。コーヒーマニアの実家の父にお古のミルを譲ってもらい、今では家で豆を挽くようにまでなりました。

以前は超アメリカンでも眠れなくなっていたので、睡眠の質のためにコーヒーを避けていたところもあるんですけど、最近は通常の濃さのコーヒーを飲んでも眠れるようになりました。体が慣れたんですかね?私もようやく大人の舌になって、苦味を旨みと感じられるようになったのかもしれないです(笑)。

「カルト村出身」は就活に影響したか

今回は、村から一般社会に出て、自分でお金を稼ぎ始めてからのお話です。最初は仕事がなかなか見つからなかったそうですが、最初の勤め先が決まるまで、何社くらい面接に通いましたか?

中卒で応募できる会社自体が少なかったので、面接までこぎつけたのは10社程だったかな。即OKをもらえそうだったのに、男性が多い職場に恐れをなしてその場で辞退したり、面接場所へ行くのに片道2時間以上かかって先方に同情されたり、大手デパートの販売で二次選考まで進めたけれど役員面接で村の子とバレて断られてしまったり……。大変でしたが、面接で様々な職種の仕事について話を聞くことができて、面白かったです。

財布の中身を1円単位まで把握していた

――最初にもらったお給料13万円は何に使いました?ご両親にプレゼントを買ったりしましたか?

とりあえず、親に前借りしていた分のお金を返して、あとは貯金しました。初任給だろうが何だろうが、私にとって「お金」は「お金」なので、とくに「初めてのお給料でこれを買う!」というような気負ったものはなかったです。

「最初のお給料で」というわけではないですが、父がデパートの催事で売られていた新潟のお寿司と日本酒を食べたがっていたので、内緒で買ってきてあげたりはしました。

人を喜ばすことって、お金がなくても工夫して色々できますが、あったらあったでサプライズの幅が広がるので楽しいですよね。

――今回の作品で「何をどこでいくらで買ったかメモをして、財布の中身を1円単位まで把握していた」というエピソードを読んで、すごいと思いました。メモを取るのは面倒臭くなかったですか?

お金のメモを取るのは毎晩の日課のようなものだったし、村を出た当初はとにかく何でも目新しくて、買い物やお金のメモなどちょっとしたことがとても楽しかったので、面倒臭くはなかったです。携帯電話を買ってからは、携帯のメモ機能が便利でしたね。そのうち仕事や旅行で忙しくなってきて、書き方がどんどん大雑把になっていきましたが、お金のメモはずっと続けていました。

現在はパソコンで家計簿をつけていますが、レシートがある程度たまってからまとめて入力しているので、お財布の残金も大まかな数字を記憶しているだけです。

10年以上持っている洋服もいっぱい

――マンガの中に、買った商品の絵と値段がしっかり描かれていますが、当時のお小遣い帳を見直して正しい数字を描いているんですよね?

まさか自分がお金の話を描くとは思っていなかったので、去年の大掃除の時、歴代のお小遣い帳や家計簿を資源ゴミに出してしまい、描く段になって焦りました(笑)。たまたま一番初めのお小遣い帳だけ残っていたので、それを見ながら「多分このときの靴はこれだろう」「あのときの服はこれだろう」と見当をつけて値段を書きました。

当時買った洋服やブラは全てまだ持っているので、物の絵も現物を見ながら正確に描いています。物持ちが良い方で、10年以上持っている洋服もいっぱいあります。最近は、「今後10年くらいは着るだろう」と見越して、値段が高くても少し質の良い物を買うようにしています。

お給料だけでちゃんとやりくりできる

――村を出てしばらくは家族と暮らして、その後ひとり暮らしをしたときの様子も描かれていますが、ずっと村で大勢の中で暮らしてきて、ひとり暮らしすることに不安や寂しさを感じませんでしたか?

不安は本当にありませんでした。不安より、楽しみとかワクワクが勝っていたように思います。自分の性格上、お給料だけでちゃんとやりくりできることも分かっていたし、あとは実家が近くて歩いて行ける距離に親がいたこと、当時お付き合いをしていたふさおさんに色々相談できたことも大きかったと思います。村を出ていきなりのひとり暮しだったら、きっと違っていたんだろうと思いますが……。

ひとり暮しを始めた当初は全く寂しくなく、むしろ清々していましたが、しばらくして、妹の進学に伴い実家が引っ越して家族が遠くへ行ってしまった日の夜は、妙に心細くなったことを覚えています。
物理的に大勢で暮らしていても、気を許せる相手がその集団にいなければ結局のところ孤独ですよね。村にいて大勢で暮らしているときよりも、近くに何でも話せる人がいる状態でのひとり暮らしのほうが、精神的に心強かったです。

――ひとり暮らしの年数は結局何年だったんですか?

長男であるふさおさんと結婚して、ふさおさんの家族と一緒に暮らすことになったので、ひとり暮らしの期間は1年と少しです。短かったですね!でも楽しかったし、自分にはひとり暮しが向いていると思うので、いつかはまたひとり暮しがしたいです(笑)。

義理の弟に譲ったものとは

――「同居するふさおさんの弟さんが、兄嫁である高田さんの使っていたベッドをもらってそのまま使っている」というエピソードも衝撃的でした。マットレスも替えてないんですよね?

短期間しか使っていなかったし、マットレスもまだまだしっかりしていたのでそのまま渡しました。でもさすがにシーツやベッドカバーは新品に替えましたよ(笑)!

たしか、ふさおさんのお母さんが、「次男がベッドを買うって言ってたけど、もらえるならいただくわ」と言ってくれて……という流れだったかと思います。ふさおさんの弟に確認したら「お古で別に構わない」と言っているからということで、使ってもらえることになりました。

ふさおさんの弟さんと同じ家で暮らすことになっても、「お子さんのいる家族と一緒に暮らす」といった雰囲気で、あまり「大人の男性と同居する」という感じではなかったです。お古を使ってくれるくらいだから、嫌われてはいないのかなーと、そこはちょっと安堵しました(笑)。同居してからも、お互いあまり干渉しない家族で、とても気楽でした。

村の生活で身についてよかったこととそうでないこと

――村での生活で身についたことで、「節約や貯蓄につながったな、よかったな」と思うことはありますか?

お金に触ることすらほとんどできなかった村で生まれたせいで、お金を神格化するあまり、なるだけ物を買わずに「お金」として残しておきたい気持ちが勝って、結果的にお金は貯まりましたが、それがよかったのかと考えると……疑問です。欲しいものがあっても躊躇して我慢してしまうクセが未だに抜けません。

今、お金を払って得られる物や事柄を少しずつ経験して、その楽しさを知り始めていますが、もっと早いうちからその楽しみを知っていたら……と思うこともあります。「使う予定のないお金がただ銀行口座にあるより、有意義なお金の使い方があるのではないだろうか」と、最近は思います。

最近の贅沢はあれをふたつ!

――最近「贅沢したな」と思ったことは何ですか?

居酒屋さんでふぐの白子(980円)をふたつ注文したことです!色々な種類を食べたいタイプなので、一度に同じメニューをふたつ頼むことって滅多にないんですよ。よく行く富山の居酒屋さんで去年食べたふぐの白子がとにかくとても美味しくて……。白子が出ている時期にもう一度行けるか分からないし、逃したら1年後なので、思い切ってふたつ注文しました。980円っていうことは、うまく選べばあと2、3種類違う料理を食べられたので、私にしては大きな決断だったと思います。

――今回の本を描き終えて、改めて今、高田さんにとって「お金」とはどういうものだと思いますか?

以前は、「大貧民のジョーカーみたいなもの」だと思っていました。手元にきたら嬉しくて、どのカードとも交換できて最強で、上手に使えばゲームに勝てる。でも最後に持っていたら負け……というイメージでした。

今思う「お金」は、「特別なものだけど、できたら忘れていたいもの」。何かを選ぶとき、どうしても私は金額を気にしてしまって、ふさおさんによくたしなめられています。お金が基準になることも沢山あるけれど、それ「だけ」にとらわれないよう暮らしていければ良いなと思います。

マンガの印税はどうなったか?

――「『カルト村で生まれました。』の印税を何に使ったか?」についても、この作品の中で紹介されていましたが、「今回の印税はこう使う!」というご予定はありますか?

1冊目の本でいただいた印税はふさおさんの個人年金にさせてもらったのですが、その際色々教えてくれたファイナンシャルプランナーさんがとても勉強されていて、あらゆる金融商品に詳しかったので、また時間を見つけてお金の話を聞きに行こうと思っています。

印税といっても後払いの年俸みたいなものですし、来年以降ももらえるかは全く不透明ですよね。下手したら今年の印税がこの先10年分の生活費になるかもしれないので、慎重に扱わないとなーと思います。

――今後、こんな仕事にも挑戦してみたいというのはありますか。

去年、文芸誌(「群像」、「小説新潮」)から文字のエッセイの依頼をいただいて、「絵でしか表現できない、絵があった方が伝わりやすい話は確かにあると思うけれど、文章だけで表現することもまた違った魅力があって楽しいな」と思ったので、また文章の依頼がきたら嬉しいですね。

あとは童話や絵本も書いてみたいです。私には子供はいませんが、小さい子供がとても好きですし、自分自身、大人より子供に近い考え方をする部分があるように感じるので、小さな子が喜んでくれるようなお話を本にできたら良いなと思っています。

(「文春オンライン」編集部)

2: 名無しさん 2018年06月06日 07:36:00 ID:77cb1132

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肝心のカルト村について詳しく知りたかったな

good0 good0

3: 名無しさん 2018年06月06日 08:02:00 ID:f0979f2f

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このカルト村ってヤマ◯シのことですか?

good0 good0

4: 名無しさん 2018年06月06日 08:12:00 ID:45b4c021

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以前、住んでいた県にこの「村」があって、たくさんの良くない噂(高田さんの本を読めばわかります)と少しの良い話(売っている野菜、肉、卵は安くて美味しい)を耳にする機会があって、興味がわき前作2冊を購入しました。

個人がお金を持ってはいけないカルト社会で生まれ、中学卒業まで育つことの異様性を読んで何度も感じたので、この方の経済感覚は一般のそれとは違うかもしれません。
個人的には中卒という足かせがあるうえに、就職などでも「村」の出身というだけで落とされるという厳しい現実があるのにもかかわらず、それをありのままに受け入れつつ、自分の意志で村を飛び出し、飄々と一般社会で生きているしなやかさに共感します。

good0 good0

5: 名無しさん 2018年06月06日 08:27:00 ID:20eff037

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カルト村で育ったのに、マトモな感覚を持っている人ですね。

good0 good0

6: 名無しさん 2018年06月06日 08:34:32 ID:9056671d

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内心思うのは結局人の人生糞みたいな正義や理想で踏みにじっているから告発していいと思う。話聞いた感じでは虐待ってまわりに言われてしょうがない。こうゆうカルト村知らないが(コメントのある団体とあって調べて判明)同じするなと言われるかもしれないけどオウム真理教や幸福の科学、戸塚ヨットスクールみたいに害をなす存在でしかない。気に入らない事したら報復するなら尚更。もうちょっと変な宗教入らないよう呼び掛けたり、もっと摘発進めて被害者を救うとか政府は進めて欲しいんだがね。

good0 good0

7: 名無しさん 2018年06月06日 08:41:00 ID:ded15b66

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ヤマギシかな?

good0 good0

8: 名無しさん 2018年06月06日 08:44:00 ID:bdd254f3

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へぇー面白そう、カルト村って○マギシのことかな?一時ニュースになったけど今はどれくらい人居るんやろう?

good0 good0

9: 名無しさん 2018年06月06日 09:02:32 ID:54ad5ba1

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この人の漫画2冊とも出た時に買ったよ。

ヤマギシズムについて興味深く読んだ。
2巻は中にまだいるであろう知人や友人、村からは出たけどまだ関わりがある親たちのために日和った内容だった。

この人の、人並みの学歴がない、一般常識がない、年上過ぎるご主人、のコンプレックスがいつか解消出来ると良いなと思う。

good0 good0

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http://geitame.com/